ヴァニラ画報

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シリアルキラー展Ⅱ後期とおすすめクライム本

シリアルキラー展2の後期も7月17日(月・祝)まで、残すところあとわずかとなりました。

今展示は、HN氏の膨大なシリアルキラーコレクションを前後編に分け、2部構成でアートワークを始め、手紙や人物にまつわるコレクションを展示中です。

 

目を背けたくなる凶行を犯した殺人者たちの描く世界は、まるで見るものの心の淵を覗きこむような凄み、寂寥感、無常感、そして得体の知れないものと対峙した時のような緊張感に溢れています。

 

それぞれの凶悪犯罪者がどんな人生を歩んできたのか、どのような犯罪を行い、現在どのような状況であるかという、HNさんの詳しい解説を添えており、誰かが描いたただの一枚の絵、誰かに宛てた手紙、自宅の窓のかけらや、車の一部。それぞれの展示品の背景を目の前に提示されると、とたんに違った何かに見えてくる、不可思議な心の動きを体験できることと思います。

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展示にあたり、実際に起こった事件の時系列や、犯人の生まれ育ち等、資料として参考にした数々の本がありました。今回はその中の一部をご紹介いたします。

 

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◆世界犯罪百科全書 オリヴァー・サイリャックス(柳下毅一郎翻訳)原書房

 ジャーナリスト、フィルムプロデューサー、事務弁護士などの顔を持つオリヴァー・サイリャックス氏が書き下ろした、あらゆる犯罪に関わる事項を網羅した百科事典。特殊翻訳家であり、殺人研究家の柳下毅一郎さんが翻訳を手掛け、巻末の索引から、様々な犯罪にまつわる事項にコミットする事ができます。

かつて犯罪辞典に「傘」や「野菜」という項目があったでしょうか。あまり知られていない傘の使用方法は?襲撃に好都合な野菜は?ジェフリー・ダーマーの項目には、どんな言葉を並べるよりも、一言で氏の本質を突くような記述に唸ってしまいます。

思わず頬が緩むようなウィットとユーモアにあふれた文体は、一つの項目ごとにショートミステリーを読んでいるような不思議な感覚を味わえます。

 

  

◆現代殺人百科 コリン・ウィルソン+ドナルド・シーマン(青土社)

『殺人百科』に次ぐコリン・ウィルソンの著作。殺人方法、被害者の傾向、犯罪内容、犯行手段+社会的背景のある殺人や暗殺など分類別に、1960年以降に起きた、有名な殺人事件を網羅できる入門編としてどうぞ。

 

 

シリアルキラーズ プロファイリングがあきらかにする異常殺人者たちの真実

ピーター・ヴロンスキー(青土社)

 シリアルキラーに2度遭遇した歴史家でジャーナリストであるピーター・ヴロンスキーが記したノンフィクション。ローマ時代の快楽殺人から、ジル・ド・レやエリザベート・バートリー、「切り裂きジャック」等の歴史的な殺人者、そして2000年代までの連続殺人の記録を紹介、そしてシリアルキラーを分類し、更に個々の事件に基づき、彼らの心理面から事件を探っていきます。プロファイリングを含む、現在の捜査方法や問題点まで、シリアルキラーについて多方向から知る事ができる1冊です。

終章には加害者と生き延びた被害者への面談に基づいた、シリアルキラーと遭遇した際に、逃げ延びる方法を記しており、詳しくは本作を読んでからのお楽しみですが、最終的にはこれしかないのだと色々と考えてしまいます。銃を枕の下に置いて体を鍛えるとか。あとはメリケンサックを常にはめるとか。

 

 

◆平気で人を殺す人たち 心の中に棲む悪魔 ブライアン・キング(イーストプレス)

 こちらは少し特殊な形の犯罪系書籍、殺人鬼たちの残した文章(メモや日記など)を編纂したものです。解説は少なく淡々と犯罪者の文章(時には肉筆で残されたものをそのままの形で)を紹介。それぞれの殺人鬼ごとに、高校時代のスクラップから、手紙(妄想や、おくすりの影響多数)、自白に至るまで丸ごと体感することができます。あまりに狂気じみたリズムを刻む文体、解読不可能なフォントに気が滅入ること間違い無し。

 

 

◆週刊マーダーズ・ケースブック(省心書房)

 印象的なCMが懐かしいこのシリーズ、1995年から2年間、全96 巻総ページ数3455ページという犯罪心理大百科です。

週刊で凶悪犯罪を犯した犯人の生い立ちや時代背景を含めて、事件が起こった過程や被害者の情報、逮捕から裁判にかけて、当時の写真や、図版なども盛り込み、1冊おおよそ30ページ前後の構成で詳しく事件を掘り下げます。一つの事件を詳しく知りたいそんな時、是非お勧めです。

少しだけお説教の香りも漂いますが、そんなこと内容の豊かさに比べたら、ねえ。

 

 

さて、連日、殺人犯の劇的な人生と家庭環境を追っているとダウナーな気持ちになるものです。

展覧会を見終わった後、 何かあたたかなものに触れなくては、心の均衡が保てない。いや、あたたかぐらいはもうだめ、アツい何かで揉んでほしい!

そんな方に個人的におすすめなのは洋泉社MOOK『激アツ!男の友情映画100』です。

 

男の友情詩『アラビアのロレンスイーストウッドおじいのシブい目尻に埋もれたい『グラン・トリノ』、大胸筋のマジックマイク『エクスペンダブルズ』から、アジア圏ではジョニー・トー監督作品を筆頭に、ホットな韓国男友情映画に新風が吹いた『新しき世界』、そして男の友情は種族を超える『猿の惑星:新世紀』まで、もう丁寧で胸揺さぶる解説!血湧き肉躍る名コピーの数々‼盛り沢山。暗く淀んでいた気持ちから一変、心の中で石川さゆりが「男の祭酒」を歌い始めるくらいまでに回復することができる1冊です。

 

こちらも皆様の心をあたためる為に無理矢理入荷リストにねじ込み、画廊の物販コーナーで取り扱っておりますので、気分一新したい方は是非! 

(田口)

 

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 ◆シリアルキラー展Ⅱ

後期展示(2017年6月13日(火)~7月17日(月・祝))
入場料:2,000円(限定パンフレット付)平日チケット無し・通常入場/土日祝チケット制(チケットは画廊サイトからのリンクページでご購入いただけます。)
展示室AB共通

http://www.vanilla-gallery.com/sk2017/second/

 

◆後期展示(2017年6月13日(火)~7月17日(月・祝)第二部)

平日/チケットなし(画廊受付で入場料をお支払いください。)
土日祝/チケット制(事前にチケットをご購入下さい。)

《展示一覧》
チャールズ・マンソン&ファミリー
ダニー・ローリング/ジェラルド・シェイファー
アーサー・ショークロス
ロイ・ノリス/ローレンス・ビテッカー
リチャード・ラミレス
エドワード・ゲイン
キース・ジャスパーソン
ゲイリー・レイ・ボールズ
女殺人鬼たち(ドロシア・プエンテ/アイリーン・ウォーノス/ローズマリー・ウエスト/キャロル・バンディ/ダナ・グレイ)
闇社会の住人達(クレイ兄弟/ヘンリー・ヒル/トーマス・ピテラ)

特別展示:ジョン・ウェイン・ゲイシーの油彩「もう一人のキラークラウン」

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