ヴァニラ画報

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INSIDE artzine展

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入場料500円

Jenz Dieckmann / Seth Siro Anton / Ben Newman / Trëz Orb / Mark Powell

ドイツ発の世界でも類稀なるダークアートマガジン、「inside art zine」のメインビジュアリストによる日本初のグループ展示を開催いたします。

ドイツで「inside artzine」を立ち上げた Jenz Dieckmannが中心となり、ギリシャから人気バンド「SEPTIC FLESH」を従え、稀代のダークアートを放つ「SETH SIRO ANTON」、イギリスからはユーモアとエロティシズムあふれるダークファンタジーを展開する「Ben newman」そしてフランスからは、甘美な痛覚を刺激する退廃的な作品「Trëz Orb」を迎えて、ダークアートの神髄を極める衝撃的な作品を多数展示販売いたします。

 

「inside artzine」のJenz Dieckmann氏に、話を伺いました。

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 ダークアートと評されるもの、例えばドイツ初期のロマン主義者Caspar David Friedrichの絵画は大きな脅威を人々に齎し、John Heartfieldの作品には、ダダイスティックな挑発があり、そしてH. P. Giger作品には拭い去れない不安と不条理を感じるでしょう。

 これらの作品にはひとつの共通性があります。それは観客に何かをもたらすという点です。ダークアートを自ら好んで見たい人はそれほど多くはいないと思い ます。中には見る事によって拒絶反応を催す人もいるでしょう。しかしダークアートは私たちに強烈な印象を残し、私たちを思考停止のまま放置することはあり ません。

 わかりやすい厭わしさや暴力性、タブーの破壊といった禁忌は、今日身近なマスメディアでも簡単に取り扱っている程、私たちの周りに溢れています。その中 で、何が私たちの心をとらえるのか、考えなくてはなりません。私たちが月の暗面について思いを馳せる時、月の美しい面の側面に大変な醜さを持っている事を 目の当たりにするように、醜さと美しさの差異と取り払ってしまうのが、アートの力だと思っています。そしてさらに、アートは全ての人の心に眠る混沌への恐 怖を呼び覚ます力を持っていると感じるのです。叩き付けられるような衝撃と動揺は、私たちを混乱させるとともに非常に魅力的でもあるのです。

 私が「inside art zine」に掲載する作品は、読者をより深淵へと導くようなものを選択してきました。醜さの中に美しさがあり、その逆もまたしかり、個々人のそれぞれの深淵を見出して頂きたいと思います。